宵の明星２

夕方に西の空を見ると宵の明星が見ることができます。その宵の明星をウエンジの辺材部分に現れた夕闇のような希少な木目を生かし、スワロフスキーで表現した時計です。スワロフスキーのクリスタルゴールデンシャドウを宵の明星に配し、時刻目盛りはクリスタルとブラックダイアイモンドを用いました。木の経年変化で夜が更けるように木が黒くなり、スワロフスキーの星の輝きが引き立つように変化するのを風情として楽しめる木の時計です。針は夕日を受けて輝くブラス色としました。

ウェンジは目の細かい黒い縞模様が特徴的な高級木材で一般には手に入りにくい木材です。その装飾的な木目から役員室のテーブルや一流のバーカウンターばかりでなく、その耐久性から歩行頻度の高い公共建築物の床材にも使わることがあります。耐久性に優れていますが、仕上げには配慮が必要で、目止め処理後に蜜蝋仕上げとしています。

ムーブメントは、静かな時の流れを感じられるようクオーツ時計のスイープを使用しています。また、可能な限り無垢板の中に埋め込み、壁に取り付けたときのでっぱりを少なくするようになっています。また、壁に取り付ける際に使用するフックなども背面板に当たらないように取り付け金具周辺も彫り込んであります。壁へのあたり部分は、壁を保護するようにフェルト仕上げになっています。