銘木の木目を活かすデザイン
info@atelier1.infoこの時計に使用したケンポナシとは、北海道の奥尻島から本州、四国、九州に分布する落葉広葉樹です。建築材や家具材のほか、三味線の胴などの楽器材、器具材、彫刻材などに用いられ、宮内庁の乗り物の内装にも使われています。この日本の伝統的な装飾品に使われるケンポナシを正方形に切り出して、一番外側に分目盛りの石を配し、その内側をRをつけて一段彫り込み、そこに斜体数字の時刻目盛りを配し、更にその内側をドーナツ状に彫りこむことで、光の当たり方で陰影を楽しむことのできるデザインにしました。
時刻の数字には正倉院の宝物にも見られるほど古来より珍重されている黒檀を切り出して時刻を見やすくしています。時刻の数字はスッキリとした印象の斜体の字体としています。
中心部の彫り込みは木目を堪能できるだけでなく、木肌の色合いをより深く観賞できます。これによって、朝の横から差す光から月夜の薄明りまでの日々光の変化から季節の光の変化を感じられる陰影をつくり出し、木目の見え方だけでなく、時計の印象も時の移ろいの中で楽しめる時計となりました。ケンポナシのほのかな高貴な香りを損なわず、陰影の中で木目が際立つよう光沢を抑えた仕上げにするために蜜蝋クリームで仕上げました。
時刻、分目盛りには、ご依頼のあった天然石を配しました。12時にはムーンストーン、1時2時10時11時にはシトリン、6時にはガーネット、3時4時5時7時8時9時にはアメトリンを配し、アメトリンは色が変わる様を違和感がないようにグラデーションの配しました。分目盛りには、レッドタイガーアイを使用しています。
ムーブメントは、カチコチ音のしないクオーツ時計のスイープを使用しているので、寝室の時計としてもご利用いただけます。また、可能な限り無垢板の中にムーブメントを埋め込み、壁に取り付けたときのでっぱりを少なくするようになっています。付属のフックで綺麗に取り付けられるようにフック周辺を彫り込んであります。壁へのあたり部分は、壁を保護するようにフェルト仕上げになっています。ムーブメントのまわりに隙間があるのは、将来のムーブメント交換の際にどのようなものとでも交換できるようにとの配慮から大きめに加工しています。
商品名 | 広いリビングに掛ける時計1 |
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価 格 | 販売済 |
サイズ | H304×W304×D45 mm |
材 質 | ケンポナシ、黒檀 |
重 量 | 1,620g(電池含まず) |
種 類 | クオーツ時計(スイープ) |
電 池 | 単三アルカリ乾電池 1本(電池は付属していませんのでご自身でご準備ください。) |
備 考 | 蜜蝋クリーム仕上げ。天然木を使用しているので、色調の経年変化が発生します。また、無垢材なので、環境(空気の温湿度)の影響を受けて、ワレ、ヒビ、ソリが発生することがあります。 |