屋根の上に小鳥が並んだ掛け時計１

風水では、鳥は、「天の遣い」と呼ばれており、鳥が家に住み着くのは最高の幸運と捉えているようです。また、本物の鳥でなくても、鳥の置物を置いたりするだけで、鳥のもつ招福の力を取り入れることができると言われています。そこで、楓をベースに屋根を平屋根にしてけやきで作成し、屋根に小鳥が乗っている幸せな形にデザインした可愛い時計に仕上げました。屋根の上の小鳥はこどもたちが仲良く並んでお散歩でもしているかのような掛け時計となりました。
ベースに使用した木は楓です。カエデ類は一般に大径木になりませんが、その中でもイタヤカエデは比較的太くなり、板屋楓の名の由来は、雨宿りができるほど葉がびっしりと生い茂り、屋根のようなところから付いたと言われています。東北北部から北海道が優良な産地で、楽器の材料として有用で、ハーモニカやピアノのアクション材、ギターの材料などとして利用されます。また、材質が硬く、見た目も美しいので家具材としても利用され、質の良い家具を作る事ができます。そして、 時計を手にしたときにその重量感から木が育ってきた長い年月を感じとることができます。さらに、一枚板ならではの木目には縮み杢が現れており、そのきれいな木目と木の色合いが柔らかく温かい印象となっています。また、その印象を損なわないよう、蜜蝋クリームを塗って仕上げています。
時刻の数字はカリンの木をひとつずつ糸鋸で切り出しました。分目盛りは時刻目盛りの内側にマホガニーの丸棒を埋め込んであり、時間を読み取りやすいように5分おきに少し大きめのものにしてあります。また、針は分目盛りに合うようにやや短めの針にし、クラシカルなデザインの針にしました。
ムーブメントには、セイコークロック株式会社製のものを使用しているので、安心してお使いいただけます。そして、カチコチ音のしない滑らかな動作のクオーツ時計（スイープ）です。また、壁へのあたり部分は、壁を保護するようにフェルト仕上げになっています。また、保育園に設置するので、落下防止ワイヤーも取り付けられる様になっています。ムーブメントのまわりに隙間があるのは、将来のムーブメント交換の際にどのようなものとでも交換できるようにとの配慮から大きめに加工しています。