オカメインコ20（ブナと山桜）

おちゃめなオカメインコがあなたに話しかけてきそうな…そんなイメージで作ったブナの木の掛け時計です。ブナは日本の温帯林を代表する樹木で、北海道南部、本州、四国、九州に広く分布しており、その実は多くの哺乳類の餌となっています。そんなブナをコンパクトに切り出しチークパッチをマホガニーで表現してかわいい印象の時計にしました。
くちばしと羽は山桜を削り出し、オニキスをまあるくつぶらな目に用いました。山桜は木管楽器やピアノの外装などの楽器や漆器の木地、サラダボウルなどの道具にもよく使われていますが、表面が綺麗に仕上がる性質があるため、桜材製の洋服ダンスは高級品のレッテルをつけられています。また、チークパッチに使ったマホガニーは高級家具や、彫刻の材料として主に使用され、木造の帆船の建造や船室の内装などにも利用されてきた木です。大きさも手ごろですので、ちょっとした空間に掛けることができます。時刻目盛りには赤色のチェコビーズを用い、針は黒色で仕上げました。数字は、美しい深い紫色のチンチャンからひとつづつ切り出して制作しましたので、立体的で見やすくなっています。チンチャンとは聞きなれない木の名前ですが、手違紫檀（てちがいしたん）で呼ばれる木のタイでの呼び名です。深い紫色が味わい深い重硬な木で、無垢板はなかなか入手できない希少な木材です。また、蜜蝋クリームを塗って仕上げています。
ムーブメントには、セイコークロック株式会社製のものを使用しているので、安心してお使いいただけます。そして、カチコチ音のしない滑らかな動作のクオーツ時計（スイープ）なので、寝室の時計にもご利用いただけます。ムーブメントに電池をセットして、後ろの針回しで時刻合わせをするだけで時を刻み始めます。ムーブメントのまわりに隙間があるのは、将来のムーブメント交換の際にどのようなものとでも交換できるようにとの配慮から大きめに加工しています。壁へのあたり部分は、壁を保護するようにフェルト仕上げになっています。